オーロラサウンド EQ-100
■オーロラサウンドEQ100は、古い時代のSPレコードやモノーラルLPレコードの最適な再生に照準を合わせた半導体式のモノラル再生用フォノイコライザ・アンプです。78回転SP盤の専門家からモノラルLPマニアだけでなく、これからステレオ以前の音盤を聴いてみたいという方までを対象とした、アナログレコード愛好家に満足できる使いやすいモノラルレコードに特化したフォノイコ・アンプとして開発されました。
低域補正のターンオーバーと高域補正のロールオフが切り替えられ、ステレオLPレコードの標準であるRIAAカーブに統一以前の時代のイコライザーカーブに調整することで、往年のレコード本来の音を再生できます。代表的なカッティング特性のプリセットとして、78回転SPでは米国、ヨーロッパの各々1945年を境に戦前と戦後の4種類(EU78 ~1945, AM78 ~1945, EU78 1945~, AM78 1945~ )、LPではRIAAをはじめとして、AES, DECCA, Columbia,NABがあらかじめ設定されています。
特にDECCA、Columbia、RIAAには低域の上昇限度を抑え正しく再生できるように個別にBass Limit特性を備えています。
また設定した組み合わせの音とRIAAとの比較が簡単にできるようにVariable/RIAAの瞬時の切り換えスイッチも備わっています。RIAAにこだわらず多少カーブを変えて聴いてみるとまた新しい発見が有ります。RIAAだから絶対にRIAA、ということではなく、自分の聴きたい音で鳴らしてみるというのも面白いと思います。
近年の再発(復刻)モノラルレコードはステレオ以前のレコード盤とは違い、0.7ミルのステレオ針で掛けた方が良い場合も有ります。ステレオカートリッジを接続した場合は、EQ100内部で縦方向の振動をキャンセルして横方向のR+Lの信号だけを取り出す仕組みとなっており、ステレオ針でもノイズの少ない定位の定まったモノラル信号を出力します。試しにステレオ針で再生してみたところ、滲みの無いモノラル再生が出来ました。ちなみにEQ100が2台あれば、L/R独立したステレオフォノイコライザとしてお使いいただくことも可能です。
■回路と使用パーツ…回路は低歪みオペアンプによるNF型ロールオフ、CR型ターンオーバー、ディスクリートの出力アンプ部で構成されています。MC型カートリッジはヘッドアンプで対応します。アンプ回路は1980年代のアナログ回路最盛期のNECと東芝製の2SCxxx, 2SAxxx, 2SKxxxといったシリコントランジスタとFETを多用したアンプモジュールを使い、最高級オペアンプであるバーブラウンOPA627やリニアテクノロジーLT1028、ドイツWIMA製や国産ポリプロプレン型コンデンサ、抵抗はTAKMAN、トロイダル型電源トランスなど音質を吟味したパーツが採用されています。回路は各ブロック内で最短で配線されるように配置され、グランドパターンの分離といった配慮もなされています。 |
■製品仕様
-入力端子:MC1系統(RCAアンバランス)、MM1系統(RCAアンバランス、バリアブルリラクタンス型VR-1/VR-2ポジション兼用)
-入力インピーダンス:5Ω~200Ω(MC)、47kΩ(MM)、15kΩ(VR-1)、10kΩ(VR-2)
-ゲイン:63dB(MC)、40dB(MM、VR-1、VR-2)
-ターンオーバー特性:Flat/200Hz/250Hz/300Hz/350Hz/400Hz/500Hz 12dB/500Hz 16dB/500Hz 20dB/800Hz
-ロールオフ特性:Flat/-2dB/-4dB/-6dB/-8dB/-10.5dB/-12dB/-13.7dB/-16dB/-18dB(10kHz)
-出力端子:1系統(RCAアンバランス)
-出力インピーダンス:47Ω
-寸法/重量:W260×H100×D250mm/約2.7kg
-備考:ミュートスイッチ、折畳み式チルトスダンドを装備
※モノラル用1ch回路、ステレオ用2ch再生には2台必要となります
販売希望価格 ¥305,800(消費税込み)